FACTORY仕様を採り入れ随所をグレードアップした2015 EVO 2T
2015年モデルベータ2Tは、アウトラインとしては2014年モデルの進化版。250ccと300ccは、エンジンとサスに変更が加えられた。フラッグシップモデルとして特別に生産された2014年型「ファクトリー」と同じ仕様になったのだ。
大きな変化はないようでも、新型クランクシャフトになり、一次減速の変更、発電関係のステーターコイルも変わり、クラッチも変わっている。クランクケースも設計変更されているので、実際には大幅な仕様変更になっているのである。
300、250と試乗していくと、フィーリング的には前年モデルとアウトラインはそう変わってはいない。アルミフレームの剛性の高い、硬めでしっかりした操作フィーリング、メリハリあるエンジンとクラッチ。今年もベータの完成度は高く、どこを見ても隙のない素晴らしい仕上がりだ。全体的には、ノーストップルールに対応したマシン作り。停止ぎりぎりの微妙な極低速から、そのまま次のアクションを起こしやすいエンジンと操作系のセッティングということだ。
エキゾーストパイプとサイレンサーもファクトリータイプ。ただし「ファクトリー」のチタン製からスチール製となり、コストを抑えている。エキゾーストパイプ、サイレンサーともに長くなり、扱いやすいセッティングに貢献している。
車体関係では、リヤサスユニットがザックスの新型となった。この新型はガス室が大きくなり、特性の設定幅が増えている。性能的にも、ボトム付近での踏ん張りがアップしているという。実際に連続するちょっと高めの段差を登っていく途中で体重を後ろに残しながらボトム付近に大きな負荷をかけている時にもよく粘り、動きがわかりやすい。セッティング幅も増えたそうなので、調整を重ねていくとより良い結果が得られそうだ。高性能化したリヤショックは全機種に共通し、125ccと200ccにも使われている。
200ccはやはりベータ独特の存在感を持っている。小排気量とはいえ、低速域のトルクが十分にあるので、初心者、またはベテランながら近年のハイパワーな250をもて余してしまう方にはちょうど良いパワー感だ。
エキゾースト関係は125ccと200ccが別もので排気量に応じた特性を実現する。125ccは世界選手権の125ccクラス用の、高回転型用の短い排気系。いっぽう200ccは、マイルドな特性を発揮するための長い排気系となっている。しかし125は、他メーカーと比べるとややおとなしい出力特性で、そのぶん低回転のトルクが多少ある。あまりピーキーすぎない125を求める方にはベータの選択はいいかもしれない。とはいえ、従来、入門用には125ccがオススメ、ということになっていたが、ベータに関しては初心者や女性ライダーには200ccの方がオススメということになる。
□撮影協力・亀岡トライアルランド
BETA EVO2T | EVO300 | EVO250 | EVO200 | EVO125 | EVO80 | EVO80Junior |
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エンジン | 水冷2ストローク | |||||
総排気量 | 296.4cc | 249.7cc | 194.6cc | 124cc | 79.6cc | 79.6cc |
ボアxストローク | 79.0×60.5mm | 72.5×60.5mm | 54.0×64.0mm | 54.0×60.5mm | 48.0×44.0mm | |
燃料供給システム | KEIHIN PWK28mm | MIKUNI VM26/208 | KEIHIN PWK28mm | Dell’orto PHBG21mm | ||
ホイールベース | 1,305mm | 1,230mm | 1210mm | |||
シート高 | 660mm | 678mm | 620mm | |||
トランスミッション | 6速 | |||||
フレーム | アルミニウム | スチール | ||||
フロントサスペンション | φ38mm | φ33mm | ||||
リヤサスペンション | SACHS製 | |||||
希望小売価格 | ¥898,000 | ¥878,000 | ¥849,000 | ¥839,000 | ¥452,000 | ¥420,000 |
希望小売価格 | ¥969,840 | ¥948,240 | ¥916,920 | ¥906,120 | ¥488,160 | ¥453,600 |
別途、送料¥10,000(税抜)がかかります。 | ||||||
輸入元 | BetamotorJapan TEL0763-22-1731 http://betamotor.jp |
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