2010年モデルのシェルコは、なんとも斬新なレイアウトで登場した。一見して、大きな変化はないように見える外観だが、その実、燃料タンクに見える部分にはエアクリーナーエレメントが収められている。そして燃料タンクは、サイレンサーの反対側、マシンの後方部分にマウントされている。
軽量化もさらに進み、車重(半乾燥)は70kg、フレームのスリムさは、驚くべきものになっている。
今回のモデルチェンジは、シェルコにとっては2回目の大きなモデルチェンジ。1回目は2006年。4ストロークエンジンのデビューとともに、2ストロークと共通でより軽量のフレームを開発したのだが、基本的なレイアウトは初期型と同じだったから、フルモデルチェンジのインパクトが控えめだったのは事実だ。
しかし今回は、変化によほど鈍感だとしても、燃料を入れようとしたところで大きな変化に気がつくはず。あるべきところに燃料タンクのキャップがない。
今回のニューモデル、まず軽い。諸元上も68kgと最軽量マシンとなったし(ガスガスと同値)、しかし重さは数値の問題だけではない。燃料タンクとエアクリーナーボックスという、大物の位置が入れ替わったことで、重量配分などが大きく変わった。これまでとちがう乗り味が得られるのも、当然だ。
エアクリーナーボックスの下に隠れるフレームは、左右幅がたいへん細い、コンパクトなもの。新時代のシェルコは、新時代のフィーリングをもっている。
燃料タンクからキャブレターまでは負圧ポンプで燃料供給をしているため、コックはない。エンジンが止まれば燃料もストップするはずだが、ケースによってはガソリンが流れていることもあるといい、これがちょっと気になるのと、燃料給油の際、どれだけ入れれば満タンなのかがわからず、ちょっとコツが必要。新しいシステムだから、使うほうもちょっと慣れが必要ということか。
新フレームは、125cc、250cc、270ccに加えて、4ストロークもラインナップされているが、3月末現在、まずは125ccと250ccの2機種が日本に上陸している。
Sherco ST1.25 | Sherco ST2.5 | Sherco ST2.9 | Sherco ST3.2F | |
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排気量 | 124.7cc | 249.7cc | 272cc | 317cc |
ボアストローク | 56×50.7mm | 72.8x60mm | 76x60mm | 82x60mm |
キャブレター | デロルトPHBL26 | ← | ← | ← |
車重 | 67kg | 68kg | 68kg | 70kg |
ホイールベース | 1322mm | ← | ← | ← |
最低痴情稿 | 310mm | ← | ← | ← |
シート稿 | 645mm | ← | ← | ← |
価格 | 729,750円 | 783,300円 | 798,950円 | 918,750円 |
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