暑さ・台風・大雨なんかには負けないぞ。でもとりあえず大岩には登ってみたい。

トライアル事始

ターン2・シーソーのごとく

シーソー

 こんなモデルを考えてみましょう。シーソーです。絵に登場しているぼくちゃんはハンドルを持っていますが、別に持ってなくてもよろしい。シーソーは、実はフットレストだと思ってください。ついでにいえば、こんなにシーソーが高いと、おっかないと思います。もっと低いシーソーでも、学べるものはいっしょです。


 さてシーソーを中立に保つには、右に倒れる時は、右足を踏み込みます。思いきり踏み込むと、シーソーは一気にぱたんと倒れます。右足を踏み込みながら、左足でも多少踏み込んで、バランスを調整しています。右足は荷重をかけたまんま、左足の荷重を抜くことで、シーソーを右側に倒した方がやりやすいかもしれません。
 ここでのやっぱり主役は足の裏です。これまでの人生、こんなに足の裏のことを考えたことがないというくらい、足の裏のことを思ってあげてください。愛しる気持ちといっしょで、一生懸命足の裏のことを思ってあげれば、足の裏もきっと期待に応えてくれます。

ぞうさんのシーソー

 腰から上は、ほとんど直立を維持しています。直立していないと、シーソーの上で立ち続けるのは、むずかしいんです。この、シーソーの上で直立を保つ姿勢が、トライアルのリーンアウトと共通です。
 リーンアウトとは、バンク下マシンよりもライダーが起きている(ライダーがターンのアウト側に位置している)ことをいいますが、ごく遅いスピードでターンをする場合は、股の間でマシンがわずかにバンクするだけで充分。ライダーはお尻を突きだすこともなく、ほぼまっすぐ立っているだけで、立派なリーンアウトになるのです(トライアルでも、スピードをつけてターンするとなると、お尻をアウト側につきだしたり、ときにはリーンウイズで走る必要も出てくるかもしれません)。
 ともあれフットレストは、トライアルマシンのステアリングです。トライアルマシンだけじゃなくて、どんなオートバイだって、フットレストはコントロールの胆なのですが、トライアルが、もっともダイレクトにこの鉄則に気がつける。そういう点で、トライアルがオートバイライディングの基本と言われるのかもしれません。
 フットレストの操作だけでは、なかなぴたりと操縦できませんが、それでいいので、足の裏をじゃんじゃん使う訓練をしてください。足の裏での操縦ができて初めて、ハンドルが正確にいきたい方向に連れていってくれるようになります。
 とにかく、できるだけ、ハンドルに依存しないで走る訓練をしてみる。そうすることで、あなたの足の裏は、どんどんトライアル・ソウルになってきます(靴底=ソウル=魂というだじゃれ。おそまつ)。

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